パステルカラーの車両達

 渋谷から吉祥寺までの間を結ぶ井の頭線、戦後になって京王に編入された路線です。このため京王本線とは車両も線路幅も全く別規格で作られており、意識しなければ別会社といわれてもあまり疑わないかもしれません(意外と小田急だと思われてるらしい)。各駅停車で乗り通しても24分前後という短い路線ながら、渋谷、下北沢、明大前、吉祥寺といずれも人気の街を走るだけあって乗降客も多く、5両編成の電車で一生懸命捌いています。

最後の湘南窓3714F、ほんわかした雰囲気の顔立ちが特徴。

永福町駅に到着した急行、ずらりと並んだクーラーの最後の砦です。

井の頭線の看板だった「ステンプラカー」、過去帳入りです。

3000系更新車のほうは、もうしばらく井の頭線に残るようです。

井の頭線初の本格20m車である1000系、こちらはトップナンバー。

カラフルなメイクは、井の頭線の伝統として残っています。

 一番京王っぽいアイボリーの編成。ウソ電の種かな・・・。

 妙な上品さのパープル、独特の顔つきで本線系とはひと味違います。

 3000系は1962年から活躍しているオールステンレスカーです。最初の2編成は片開き戸や狭幅車体を持っていましたが、その後は拡幅車体両開き戸の車体に変更され、1988年まで145両が製造されました。正面の色つき部分は全部で7色があり、当時は新素材といわれたFRPを採用、ステンプラカーなどとも呼ばれました。その後、1995年から後期生産分を対象に始まった更新工事で前面窓のデザインが変更されたほか、素材も普通鋼に変更されています。

 1000系は逼迫する輸送事情に対して、井の頭線史上初の20m4ドア車として1996年から活躍を始めました。7色の前面カラーは継承され、非常用貫通路が新たに設置されるようになりました。メカニック的にはインバーター制御を採用、初期車は2M3T(T車一両は片台車駆動)の構成を採用しました(その後の増備車は3M2Tへ変更)。また戸袋窓が廃止され、車内外の見付けの雰囲気も従来の京王車とは異なります。

2004.11.23 永福町駅、新代田駅ほか