西武 多摩川線の近況

 西東京のローカル線の一つ、多摩川線に乗ってきました。武蔵境から是政まで、多摩川も渡らない僅かな区間ですが、支線区とはいえ大手私鉄だけあって、近代的な設備と整った路盤、良く整備された車輌の線路となっています。また中央線の高架化に関連して武蔵境駅については高架となるようです。沿線には外語大もある関係か、比較的外国人も多く利用している路線の一つです。

是政駅で発車待ちの西武101系

是政駅に常駐?の西武モーターカー、やや痛みが目立ちます。

 独特の20m3扉の車内、座席クッションの取付にも特徴が。

腰掛けに大きな窓、さあ貴方の席はここ(笑)!

ドア間に配置される独特の冷風吹き出し口、中にはラインフローファン。

天井周り。 網棚を支える塗りパイプ、昔はよく見掛けたものですが・・・

 こちらも見掛けなくなった非常灯、最近は蛍光灯に内蔵するとか・・・。

 こちらも特徴ある幅広の貫通路、銀色のシルバーシートも。

所沢の銘板、西武は車輌の内製を行う事でも有名な会社です。

長〜い腰掛け、またシートエンドの味付けは関西のそれに近いもの。

 すっかり色あせてしまった警告シール、丸形に広告が特徴的です。

こちらはそこそこ色が残っている一枚。

多磨駅下りホーム、木製の上屋がなかなか良い雰囲気の駅です。

球団を保有するだけあってこんな小物も。

以前の大河ドラマだった新撰組、悪血色が怖い(笑)近藤勇の置物も。

 多磨駅に到着した101系4連、多摩川線には101系だけですが。

編成は2M2Tの4連、

 こちらはパンタ車、

 こちらは新小金井駅、こちらもなかなかの佇まいを残しています。

 全線単線の多摩川線、下り列車と交換待ちです。

 中央線の改良工事に伴い、多摩川線も立体化改良中です。

 かつてのヘロヘロホームも、数年後には近代的な高架ホームに。

<おまけ>小金井市のコミューターバス、ピンクでかわいらしい。

新小金井で見付けたカード専用機、国際兼用は結構珍品?

 西武多摩川線の歴史はかなり古く、川砂利採取の為に1910年に敷設された多摩鉄道からになります。1927年に西武に吸収され、戦後には電化と貨物輸送の廃止という経緯をたどり、多摩ニュータウン計画時にはアクセス路線として整備される構想もあったようです。武蔵境から是政橋の近くまで総延長8キロ、総6駅ほどのミニ路線、全線単線で中間駅には全て交換設備があるといった路線ですが、東京外語大、警察大学校、多磨霊園、味の素スタジアムなどを沿線に抱えるなど、安定した需要があります。尚、西武本線とはまったく接点が無い孤立した路線で、車輌の大規模整備の際はトレーラーに乗せて本線まで運んでいます。この孤立の為、自動改札等が配置されておらず、全駅有人改札にパスネット使用不可という路線です。

 車輌は現在、旧101系4連が5本配置されております。西武101系は20m3ドアの構造を持つ西武の代表的車種の一つですが、2004には旧101系については本線系では全廃、多摩川線と多摩湖線の4連ワンマン車輌のみが残っています。1969年の秩父線開業時に生産が始まり、1979年からは新101系に切り替えられました。勾配線区向けの装備が充実しており、現在の西武車にも大きな足跡を残しています。

2005.6