鹿島鉄道の近況

 上野から常磐線で一時間半の石岡駅から延びる鹿島鉄道、首都圏にもかかわらず経歴も内容もユニークな車輌が集う地方鉄道です。

名物のキハ601、1936年に川崎車輌で作られた車輌です。

キハ601と同型の602、同じく元国鉄キハ42000の改造車です。

恐ろしく簡単な構造の台車です。乗り心地も凄まじいもの・・・

キハ602の車内です。クーラーも追加され頑張っています。

いろいろ追加された運転台、いまなお立派な現役です。

夕張からやってきたキハ714。非ワンマン故、出番は少ないようです。

ぴかぴかのキハ431、側面の表記は何故かキハ43(空白)1。

キハ432、湘南形と側面のバス窓の組み合わせの良い佇まいです。

湘南形3両がずらりと揃いました。3両とも綺麗に維持されています。

ゆるゆるとした非電化鉄道の風景。

車内整備中のKR−503、典型的な軽快気動車です。

小休止中のKR−505、正面には謎のお面付き。

KR−501には応援メッセージ付き。

工場の入れ換えに使われる移動機、こちらも不思議な程ピカピカ。

次位の貨車、車体表記が読めず形式不明です。

ぴかぴかのDD902、今度はオレンジ色になりました。

DD902の後ろで留置される貨車、リベット打ちの工法が特徴です。

関東鉄道時代の表記がそのまま残っている貨車も。

スム1002はピカピカに整備されています。男前な会社だ・・・。

ではでは出発。懐かしい車内補充券が切符になりました。

路線図、近郊区間ではこまめに駅を増設しているようです。

石岡駅のホームにある待合室、なかなか味のある風情。

途中駅の案内板はだいたいこんなカンジです。

結構びっくりした縦書きの時刻表。ちょっと読みにくいなあ・・・

途中駅の常陸小川駅は数少ない有人駅です。

沿線にはこんなゆるゆるとした風景が点在、ノンビリだなあ・・・。

線路は不自然なほど直線が多いです。

玉造町から鉾田まではちょっと山岳線っぽい区間も。

鉾田に到着。絵に描いたような終着駅です。

再び石岡に戻って。KR500の車内はオーソドックス。

KR500の運転台もやっぱり軽快気動車の標準構成。

常陸小川駅で朽ちるホキ。随分使われていないのかな。

常陸小川に留置されるDD901、ちょっと状態は悪めです。

ロッド式台車なあたり、初期の内燃機関車の特徴が出ています。

鉾田側の顔、あれれ??ナンバーが無い・・・。

キャブ周り、ちょっとアメリカンなデザインがいい感じです。

<おまけ> 石岡にいた巡回車、なんか・・・怖いんですけど・・・。

<おまけ2> KR−502とはすれ違ってばかり・・・。

 鹿島鉄道は1923年に鹿島神宮鉄道として開業した鹿島参宮鉄道(1921年設立)が前身で、1929年に石岡〜鉾田間27.2キロが全通しました。その後周辺の交通会社と合併を繰り返し一時期には関東鉄道線となりましたが、1979年に分離し現在に至っています。ワンマン化、無人駅化など合理化を進めてきましたが経営環境が厳しく、また親会社の関東鉄道自体もつくばエクスプレス開業以降苦境に立たされるようになったことから、廃止の可能性が出てきています。以下は車輌概況です。

 キハ601と602はいずれも元国鉄キハ42000型(後のキハ07)で、601が1932年川崎車輌製、602は1933年鉄道省大宮工場製です。1965年と1966年に相次いで入線、以後ロングシート化の後1972年に正面デザインを変更しています。

 キハ714は1953年に東急車輌で製造され夕張鉄道で活躍、1976年に鹿島鉄道に入線しました。1980年には屋根を除く車体外板の張り替えという大規模更新工事を受けるなどしています。現在では唯一のワンマン非対応車となっています。

 キハ431と432は加能悦鉄道向けに1957年、東急車輌で製造されました。1973年に鹿島鉄道の親会社である関東鉄道に入線、一月ほどで鹿島鉄道へ異動しました。1986年にワンマン改造を受けています。

 KR−500形は現在4両が在籍する自社発注の主力車輌です。501と502が1989年に新潟鉄工にて製造、1991年に503、1992年に504が入線し現在の4両体制が完成しました。

 DD901は1955年に日本車輌で製作された900馬力の出力をもつ大型機関車です。もともと試作要素が強く、1957年から1年弱には国鉄でも試用されています。1958年に現関東鉄道へ入線の後1974年に現鹿島鉄道に異動、1988年に廃車になるまで百里基地のジェット燃料輸送に活躍しました。廃車後は現在地に留置され朽ちるに任せる状況でしたが、その後一度修復作業が行われました。

 スム1000は5両が作られた国鉄直通用の貨車で、スム1001だけは1984年まで在籍していました。

 がんばる鹿島鉄道のウェブサイトはこちら>>http://www.katetsu.co.jp/index.htm