Chinese SL in Japan

〜補訂〜

 先日、ある方からこれらの中国蒸気の来日について情報を頂きました。情報提供ありがとうございます。

 まず、これら2両は1982年に横浜で行われた鉄道博のために来日した物だそうで、そのまま帰国しなかったそうです。

 また前進型については1982年製(銘板で確認されたそうです)で、新造直後に航走された可能性があるとのこと。

 いずれの機関車も有火状態で展示され、人気を博したそうです。

〜補訂2〜

 前進型のみですが、簡単な仕様が入手できましたので追加いたします。

全長29.2m(6軸テンダー使用時)

運転整備重量229t

火格子面積6.8平方メートル、ボイラ圧力15kg/p、

動輪直径1500mm、最大出力2980PS

(出典:鉄道ジャーナル1982 8月号/通巻210)

 中国国鉄 「前進型」


 何のイベントであったか、いつであったかさっぱり覚えていないのですが(20年以上昔なのは確か)、当時の中国国鉄最新鋭貨物用SL(このころはまだSLを生産し続けていた)、「前進型」です。かなりの巨大機だったとのことです。

 さて特徴なのは大陸的な1E1テンダーという軸配置でしょう。また日本の蒸気機関車に比べてランボード位置が高く、腰高な印象を受けます。ボイラーのデザインなどはむしろアメリカンスタイルの影響を受けています。巨体に不釣り合いな申し訳程度のカウキャッチャーがなんともユニークです。

 中国国鉄 「前進型」


 真ん中に写っているのは私です。そりゃ覚えてないって・・・(とさりげなく言い訳)。それは気にしないでいただいて(笑)、テンダーの台車構造をご覧ください。この角度ですと、ボイラーが油でよく磨かれている様子がよくわかります。

 中国国鉄 「前進型」


 前進型には確かに火が入れられていたようです。また正面の「DIAN JIN」は前進の中国語読みでしょうか・・・。中国国鉄の事はよくわからないのですが、ボイラー中央のナンバーのQJがモデル名、ナンバーは通算で付けられているようです。

 中国国鉄 「人民型」


 こちらは2C1のスタイルを持つ人民型(のはず)です。正面のスローガンの飾りがいかにも一昔前の北京政府らしいメッセージが入っています。とはいえ、全体的なデザインはアメリカンデザインの影響を受けています。デフにビートが入り、また内側に大きく折り曲げられたそのデザインも、日本の蒸気機関車には無いものです。

 中国国鉄「人民型」


  上と同じ車両のサイドビュー。煙突と砂箱(?)とが一体化された特徴的なデザインで、D51ナメクジを思わせます。また煙突そのもののデザインも縦長の特徴あるものです。

 前進型、人民型、いずれもよく磨かれており当時の中国国鉄の意気込みと誇りが感じられます。

 

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